前回の続きで、業界の流れを書いてます
先行き、くらーい感じが出てしまって申し訳ない
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3.90年代半ばからY2Kまで
ここで、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)の流行と、大規模ERPパッケージの発売である。
「銀の弾丸」ではないが、情報システム部門は増大する基幹システムのメンテナンスを、この大規模ERPパッケージに求めた。
既に競争力を生まない業務システムに人と金をつぎ込むことは経営サイドとしてもできなくなっていたためでもある。
もちろん、当初ベンダは、「大規模ERPパッケージを導入することがBPRです!」と
売り込み、「経営トップの関与が重要」ということで、日本では経験したことがない
ステアリングコミッティなる経営側の複数の関与を経ながら導入されていくことになった。
この流行を利用したのも情報システム部門であるのは確かだ。
そして、Y2K(2000年問題)である。
様々に喧伝されたが、日本においては既に年号はダブルスタンダードであり、システムも
それほど負荷をかけずにメンテナンスできるものであったが、前述の大規模ERPパッケージを導入して楽になりたい、という情報システム部門の意識から、基幹システムへのパッケージ導入が進められた。
情報システム部門では開発力もなくなり、主に基幹システムのメンテナンス案件をこなすのが、この時代であったが、最終的には提案力もなくなり、大規模ERPパッケージ導入企業では、担当社内SEがベンダに出て行ってしまうという事態にも陥っている。
また一方でインターネットに代表される、「繋がった」パソコンが情報システム部門の本来の力を削いでいく。企業に大量導入されたパソコンのメンテナンスが大きな負荷を情報システム部門にかけていくのである。
ユーザによって大量に作成されていくテキスト、データベース、ワークシート、これらと共にメールによるコミュニケーションが始まり、サイジングが不可能になっていく時代でもあった。
情報システム部門における無政府状態がここに始まったとも言えるのである。
管理能力を超えた案件が(進歩するネットワーク技術、基幹システムの更新、web技術の進展)情報システム部門を潰したとも言えるであろう。
ただ、この時代の情報システム部門は大規模ERPパッケージ導入に伴い、予算を使えると言う意味では権限が増大した部分もあった。
4.01年ー
肥大化したシステムの運用費を削減することが一つの目的となり、また決算の早期化、システムによる人員を増やすことなく業務量を増やしていくことなど、予算を削減される中で情報システム部門が要求されていることは厳しい。
基幹システムの上で動く情報系システム、SCM、CRM、KMなどがベンダ、メーカにより提案されているが、情報システム部門には判断能力もなく、導入方法も分からない。
セキュリティシステムも経験が無く、ベンダの言いなりである。
安く買いたたくか、多少は高くても丸投げしてしまうか、それしかしていないように見える。
また、情報システム部門の実態としては大規模ERPパッケージ導入の後の、固有システムとのインタフェースをメインとする運用保守に追われおり、メディアには新システムにより成功した企業が事例として挙がってきているが、情報システム部門はキャッチアップできないで居る。
期待した大規模ERPパッケージは何を残したのか?
固有システムとのインタフェースをメインとする、運用保守地獄を残したままなのである。
既に統合システムを進めていく力は情報システム部門にはなく、ベンダの提供するツールの上でまた部門のアイデンティティを失いつつ生き残っていくしかないのである。
そして忘れてはならないのが、分社化した情報システム部門である。
システム子会社設立の狙いは、自社に特化したシステムサービスと、肩書きの提供、折良く外で稼げれば収益が期待できる、などであった。
しかし、実態はどうであろうか。
またしても外注SEの大量抱え込み、システムサービスのKPI(キーパフォーマンスインジケータ)もできてないのにも関わらず、本社からは「使えない」と言われる子会社が多い。
金融系、キャリアなど情報システムに大きく依存している業界では、システム子会社を外資系メーカに売却しているケースも見られる。
一時的に売却益は出るだろうが、継続的な運用からの再構築案件はすべてその外資系メーカに握られ、本社に残った情報システム部門はまたしても力がなくなっていく。
システム的に見れば、80年代の集中化から90年代の分散化、またしてもハイエンドサーバとシン・クライアントによる集中化、リッチ・クライアントによる新たなる分散化、とシステムアーキテクチャはより深化しながら広がりを見せている。
このような時代に、お上が決めた情報化人材像でやっていけるのであろうか。
企業ミッションとしてシステム構築で利益を得る企業と他のサービスで利益を得る企業が
同一のキャリアパスを有する必要性はない。
それを理解せずに安易に企業内情報システム部門がITSSを導入してはならないし、導入すべきではないだろう。
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