2008年8月27日水曜日

そもそも主役は誰なのさ

派手にやれば好いってもんじゃない。
北京五輪の閉会式は、感動が無かった。

そもそも主役は誰なの?
参加したプレーヤが閉会式にそんなに残っていない時点で、五輪は変質してしまっている。
世界は成熟に向かっているというのに、あれは何?
生物も進化が行き過ぎると滅ぶ。

システムも同じなのである。
要件定義をやりすぎて過剰なメニュを作成してしまうとか、バージョンアップを繰り返しているうちに使い勝手が悪くなってしまったワープロとか。

そもそも主役は誰なの?

2008年8月13日水曜日

システム開発にショートカットはない

公開日時:
2008/08/13 07:40

先月、去年の秋から今年の春にかけて開発していたシステムの元リーダ二人と呑む機会があった。
私が2月末に離れ、彼らは4月末に離れており、プロジェクトは迷走しているらしい。

会話の中で出てきた言葉は、
「やっぱり地道に積み上げるしかないですよ」
「そうそう、モデリング・実装・テスト・結合、これだよ」
「それと楽しむことですか」

開発環境はどんどん楽になっているような気がするが、ブラックボックスも増えている。
今一度、開発の原点に戻ってみよう。
(一足早く夏休み、十勝は帯広から)

顔の見えない「taspo(タスポ)」システム

公開日時:
2008/08/01 18:06

我がチーム(草ラグビー)の女子マネは、吸いもしないのにタスポを手に入れたそうだ。誰かが飲み会の途中などで、タバコを買えなかったら可愛そうだからだ。偉い!

それにタスポではなく、免許証でも買える自販機あるが、何故かそちらは推進されなかった。改めて発行するより既存の資産を利用した方が社会には優しいが、役人はそんなことは考えない。

そんなわき道はどうでもいいが、現在タスポというカードが引き起こしているビジネスモデルの変化について、少し話をしておくべきかも知れない。 3年前から用意されてきたというこのシステムの導入のいかがわしさ、利権などは分からないので置いておく。

物流が変わる

簡単に言うと、零細小売拠点の淘汰によって効率化が進む。それもコンビニの物流網に載っていくとすると、たばこメーカから見ると、物流費の抑制は明らかである。人・車が抑制され、管理要素が減ることはシステム運用でも楽になることは確かだ。その先に雇用も減る。人件費の抑制である。

生産計画が変わる

販売拠点が主に駅売店(POS導入済み)、コンビニ(POS導入済み)、タスポ対応自販機となれば、かなり正確な実消化データの入手が可能になる。適正在庫計画が可能となる。賞味期限管理も正確になっていくことであろう。

禁煙の進行

500から1000円までの値上げで充分な利益が出るだろう。ただ、それが税収となったときには分からないが。 後は、細かな入出金という金流が減ることも上げられるが、さほどインパクトは無いかも知れない。

どこのベンダが開発したか分からないが、それだけ社会に影響を与えるシステムである。

iPhone発売に隠れた.mac停止

公開日時:
2008/07/11 19:47

それにしても、朝から止まったままである。

早急に送らなければならない連絡をどうしてくれるのだ?

まぁ、GMAILで急場を凌いだが、これは計画的な停止なのだろうか。

丸1日復旧しないとはいかがなものか。

工事進行基準とシステム開発への弊害

ソフトハウスは来年度から工事進行基準を導入しなければならない。

工事進行基準のもたらすもの

現在の開発は、イテレーションなりプロトタイピング(古いが)、XPとオブジェクト指向からの発想がそれなりに浸透してきている。
要は、 APサーバー上で、アプリケーション設計→実装が繰り返されていく開発手法であり、部分独立で疎結合モデルができていくやり方である。

ところが、工事進行基準はウォータフォール型と親和性が高い。
要件定義、外部設計、内部設計、結合テスト、総合テストなどの大工程毎に売上、原価を積むようになると予想される。
ウォータフォール型の問題は、工程を超えて戻った場合、どうするべきか、である。
(これが仕様変更といわれるもの)

イテレーション型であれば、許容された変化を包含しながら開発することが可能であり、現在のビジネスシーンに合致していると看做せる。
また、大きいのは部分リリース可能であることだ。
ウォータフォール型では、全てが出来上がったときに検収、売上計上になる。
当たり前だが、売上とはサービス・役務が提供されたときに計上できるものであるから、ウォータフォール型のリスクの高さが際立つ。ただ、大手SI企業はPMOを始め、厳密なプロジェクト管理に数年前から移行しており、対処は可能となっているが、中小のSI企業はどうだろうか。

コンピュータシステムは目に見える建築物、構築物とは違うというのに、このような会計基準を採用されてしまうと、現場の進捗を図る物指しが一時代前に戻ってしまう。

そもそもFP法ですら浸透していないシステム見積もりで工事進行基準は無理がある。

MSの功績はバグ有りでも製品としたことだ-ゲイツ氏の引退に寄せて

一つの時代が終わるのであろうか。
マイクロソフトの退場が近付いているかのような印象も受ける、ゲイツ氏の引退である。予定され、誰でも知っていたことでもあるのに。

MSの功績

言うまでもないが、汎用機の世界では許されないようなバグを持っていながら、それが製品として売られていったことだ。
さすがに最初は腹を立てたが、95年末のwin95で見方を変えた。
このような汎用的な製品では、コンシューマ向け製品では早く出してバージョンアップして行けばいいのだ。バグフィックスとも言われるが。

「完璧」の呪縛から解き放たれる

汎用機の持っていた、プロ向けに完璧を期した製品という概念が破壊され、製品の在りようを変えてくれたのである。
今がβ版全盛であるように。

ワード、パワーポイント、アクセス

エクセルは完成度の高い製品であったが、日本語ワープロとしてみたワードはどうだったか。誰もが駄目だと思ったはずだ。
その後は、日本語変換ソフトの買収などを通して、一太郎を追い抜いた。

個人用データベースとしてのアクセスはどうだったか。
個人用のデータベースソフトは、MS-DOS時代のCARD3+程度しかなく、MACのファイルメーカはWINでは動かなかった覚えがある。ここでは空白を埋めた。

プレゼンテーションという概念は、95年では日本に根付いていなかった。
アドビかアシュトンテイトがプレゼンテーションソフトをMAC向けに出していたが、とにかく高かった。
パワーポイントはここでもマーケットを創造した。

ともあれ、ソフトウェア製品の概念をひっくり返してくれたことに感謝しようではないか。